からだ健康ラボ

HbA1cとは?

健康診断で見かける「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」。「血糖値と何が違う?」「いくつから要注意?」と気になる方のために、まず結論を先にお伝えし、続いて意味・血糖値との違い・基準値の目安・高いとどうなるかまでをやさしく整理します。

結論:HbA1cは「過去1〜2ヶ月の血糖の平均」
1
平均を見る指標
その日の食事に左右されにくい
2
目安は5.6%未満
6.5%以上は「糖尿病型」
3
高めなら放置せず受診
早いほど対応がラク

HbA1cだけで糖尿病が確定するわけではなく、血糖値・症状・再検査などと合わせて医師が判断します。数値は自己判断せず、気になるときは医療機関へ。

HbA1c とは 血糖値 違い 図解

HbA1cとは?

HbA1cは、赤血球の中のヘモグロビン(酸素を運ぶタンパク質)に、血中のブドウ糖がどのくらい結合しているかを割合(%)で表したものです。血糖が高い状態が続くと、結合するブドウ糖も多くなり、HbA1cも高くなります。

赤血球の寿命は約120日で、一度結合したブドウ糖は離れにくいため、HbA1cは過去1〜2ヶ月の血糖の平均的な状態を反映します。そのため、検査当日の食事や運動に左右されにくいのが特徴です。

血糖値とは何が違う?

血糖値
採血した「その瞬間」の血中ブドウ糖量。食事・運動・ストレスで常に変動します。そのときだけの状態を見る短期の指標です。
HbA1c
過去1〜2ヶ月の血糖の「平均」。その日の食事などに左右されにくく、長期の状態や治療の効果を見るのに適しています。

両方を併せて見ると、「今」と「この数ヶ月」の両方が分かります。健診では空腹時血糖とHbA1cが並んで記載されることが多いです。

基準値の目安【早見】

以下はNGSP値をもとにした一般的な目安です(医療機関・年齢等により考え方は異なります)。

~5.5%基準範囲(特定健診では5.6%未満を目安のラインとしています)
5.6~5.9%やや高め。生活を見直したい段階(会社健診で生活指導の対象になることも)
6.0~6.4%糖尿病の可能性が否定できない(境界型・予備軍)。詳しい検査がすすめられる段階
6.5%~「糖尿病型」。糖尿病が強く疑われる。血糖値や再検査と合わせて診断されます

「6.5%未満だから安心」とは限らず、それに近い場合は境界型の可能性もあります。判定に「要再検査」「要精密検査」とあったら、放置せず受診を。

HbA1c 基準値 早見表 数値 意味

HbA1cが高いとどうなる?

高い状態が続くと、自覚のないまま血管が傷み、さまざまな合併症につながることがあります。

細い
血管

三大合併症(細い血管)
網膜症(視力の低下・失明の原因に)、腎症(透析が必要になることも)、神経障害(しびれ・痛み)など。
太い
血管

動脈硬化系(太い血管)
動脈硬化が進み、脳卒中・心筋梗塞・狭心症などのリスクが高まるとされます。

血糖コントロールが悪いほど、またその期間が長いほど、合併症は起こりやすくなります。だからこそ、早めの気づきと対応が大切です。

治療中の目標値は?

すでに糖尿病の治療をしている場合、合併症を防ぐための一般的な目標はHbA1c 7.0%未満とされます(目安となる血糖:空腹時130mg/dL未満、食後2時間180mg/dL未満)。ただし目標は一律ではなく、年齢・体調・低血糖のリスクなどを考慮して個別に設定されます。血糖正常化を目指せる場合は6.0%未満、治療の強化が難しい場合は8.0%未満を目安とすることもあります。ご自身の目標は主治医に確認してください。

健診で高かったら・下げるには?

判定に「要再検査」「要精密検査」とあったら、内科・糖尿病内科などで早めに受診を。生活面では、食べ過ぎや早食いの見直し、適度な運動、体重・睡眠の管理などが一般的に大切とされます。ただし、どの程度・どの方法が適するかは人によって異なるため、自己流の極端な食事制限などは避け、医療機関で自分に合った方法を相談するのが安心です。

よくある質問

QHbA1cが6.5%以上=糖尿病確定?
Aいいえ、HbA1cだけでは確定しません。6.5%以上は「糖尿病型」として強く疑われますが、血糖値や再検査、症状などと合わせて医師が診断します。
Q検査前に絶食すればHbA1cは下がる?
A下がりません。HbA1cは過去1〜2ヶ月の平均を見るため、前日・当日の食事ではほとんど変わりません。(血糖値は当日の食事の影響を受けます。)
Q何科を受診すればいい?
A内科または糖尿病内科が目安です。健診の結果票に受診の案内があればそれに従い、迷えばまずかかりつけ医に相談してください。
Q血糖値が正常なにHbA1cが高いのはなぜ?
A血糖値は「その瞬間」、HbA1cは「1〜2ヶ月の平均」を見ているためです。採血時は正常でも、普段の血糖が高めなとHbA1cに現れます。(貯血などで値がずれることもあり、医師が総合的に判断します。)

まとめ

HbA1cは過去1〜2ヶ月の血糖の平均を示す指標で、その日の食事に左右されにくいのが特徴です。目安は5.6%未満、もし高めなら放置せず受診を。HbA1cだけでは診断されず、血糖値や再検査と合わせて医師が総合的に判断します。数値は自己判断せず、気になるときは医療機関に相談してください。

本記事は一般的な健康・医療情報の提供を目的としており、診断・治療の代替となるものではありません。基準値・目標値は年齢や体調、医療機関によって異なります。現在治療中の方・姊娠中の方は、本記事の数値をご自身に当てはめず、主治医にご相談ください。
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